青い地球に、ことばの種を!

青い地球に、ことばの種を!

~谷川俊太郎さんと谷川賢作さんをお迎えして~

      2018年3月4日 みどりアートパーク ホールにて

語り手たちの会創立40周年記念事業もいよいよ最後となりました。

今日は詩人の谷川俊太郎さんと息子さんで演奏家の谷川賢作さんをお迎えし、また、福島の田村市から「子ども語り手」たち、横浜からは「明日の語り手」たち13人の初々しい語り手たちも集まりました。

300人の会場が満席の中、総合司会の君川さんが「語りの未来は明るい。」と高らかに宣言した後、宝田さんの元気な司会で、第1部「明日の語り手、おはなしを語る」が始まりました。朝、新幹線でかけつけた田村の「子ども語り手」と、横浜の「明日の語り手」たちが語ります。会場の皆さんは語り手たちを応援しようという気持ちに包まれていて、語り手と一緒に声を出したり、振り付けを踊ったり、笑ったりして楽しんでいるのが伝わってきます。谷川俊太郎さんも「反応がいいよね」とおっしゃったほどです。語り手ものびのび楽しそうに語っています。語る喜び、語りを聞く喜びを再認識し、今日のテーマの通り、語りの種が未来へ芽を出してゆくのを感じました。

第2部は谷川俊太郎さんと片岡輝理事長の対談です。お二人とも語りきれないほどの経歴がおありなのでと、司会の君川さんがそれぞれ一言で紹介してくださいました。「みんなの大好きな谷川俊太郎さん」と「私たちの愛する片岡輝さん」の対談です。長年親交の深いお二人の対談は、終始リラックスした楽しいムードで続けられました。片岡理事長が俊太郎さんの詩『宇宙船ペペペペラン』『川』を次々に朗読され、お二人でされた絵本のお仕事の話を懐かしく語られました。俊太郎さんは、「言葉遊びのリズムというのは日本人の中に自然にあるのではないか。」と『ことばあそびうた』にふれ、「今日のテーマにぴったりでしょう?」と『たね』を朗読してくださいました。

第3部、谷川俊太郎さんと賢作さんによる、言葉と音楽の楽しいライブの始まりです。「言葉は音楽に負ける。言葉には意味があるから。意味にとらわれてしまうから。」とは俊太郎さんのお言葉ですが、賢作さんのピアノと一緒に俊太郎さんが朗読された詩の言葉は負けてなんていません。一番前で聞いていた「明日の語り手」たちの楽しそうな笑い声が何より証明しています。賢作さんも俊太郎さんの朗読に競うようにたくさんの歌を歌ってくださり、会場の楽しい雰囲気は高まる一方です。ここで俊太郎さんが『生きる』を朗読された後「明日の語り手」たちが次々に舞台に上がってきました。

フィナーレです。賢作さんの伴奏で、片岡輝理事長が作詞された『とんでったバナナ』を、舞台の谷川俊太郎さん、賢作さん、「明日の語り手」たち、そして会場の全員で歌いました。楽しい歌の余韻の残る中花束が贈呈され、片岡理事長のご挨拶の後、君川さんが「私たちも明日の語り手です。50周年、60周年に向かって一歩一歩、共に進んでいきましょう」と本日の会を閉じられました。

《プログラム》

1部    明日の語り手、おはなしを語る

①  あなのはなし       大井田佳穂さん(小4)

②  みなみのばかむこ     渡辺萌々さん (小6)

③  とうふとこんにゃく    武田佳奈さん (小4)

④  あめのひのトランペット  小久保薫さん (高3)

⑤  まんまるさがし      竹内美裕さん (小2)

⑥  つばめとすずめ      安藤優希さん (小4)

⑦  だいこんちゃんの家族   花城理恵さん (保育士)

⑧  石清水の伝説       吉田百花さん (小4) 

               猪瀬依千歌さん(小4)

⑨  かっぱのすもう      松本紗葵さん (小3) 

               松本紗綾さん (小3)

⑩  見えない箱        森安莉瀬奈さん(小5)

⑪  えをかく         松﨑宝夏さん (小5)

2部  谷川俊太郎さん&片岡輝さんから子どもたちへ

3部 谷川俊太郎さん&谷川賢作さんのライブ

 報告 清智子

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